『ビザンツ人の物語』は,塩野七生氏の『ローマ人の物語』や『ギリシア人の物語』シリーズをもじって,ビザンツ帝国の歴史を灯水汲火独自の視点でまとめた,ビザンツ帝国に関する歴史ノートです。
ビザンツ帝国の歴史については,近年欧米などを中心に研究がどんどん進んでいて,最新の研究成果を反映した通史は,日本人の専門家には書きにくい状況にあるようですが,それならば自分で書いてしまおうという無謀極まりない試みです。そのため,専門家から見れば結構いい加減なところ,灯水汲火自身の主観がかなり入ってしまっているような記述もあるとは思いますが,ビザンツ史を理解する一助になればと思い,敢えてこのサイトで公開することにしました。
各話のタイトルをクリックすると,本文を読むことが出来ます。なお、総目次の中に書かれている幕間というのは、各話の中に挿入されているコラムのようなもので、本文中に入っています。例えば、<幕間1>オドアケルとテオドリックに関する記事は,第3話の本文中に入っています。
『ビザンツ人の物語』総目次
<第1部 「ローマ人」から「ビザンツ人」へ>
第1話 『ビザンツ帝国の実質的開祖』コンスタンティヌス1世
第2話 『キリストの羊』テオドシウス1世
第3話 失われた西方、生き残った東方
<幕間1・オドアケルとテオドリック>
第4話 ユスティニアヌス1世の虚栄と負の遺産
<幕間2・ローマ帝国・ビザンツ帝国の結婚制度>
<幕間3・イコンの発祥とビザンツ芸術>
第5話 ヘラクレイオス帝の栄光と挫折
<幕間4・イスラム教の起源>
第6話 暗黒時代
<幕間5・考古学の語る暗黒時代>
<幕間6・ビザンツ帝国における身体刑>
<第2部 ビザンツ人の再生と聖像破壊運動>
第7話 『聖像破壊皇帝』レオーン3世とコンスタンティノス5世
<幕間7・ギリシアの火>
<幕間8・カール大帝とハールーン・アル=ラシード>
第8話 『聖像崇敬の復活者』女帝エイレーネー
<幕間9・皇妃選定コンテスト>
第9話 『悪名高き経済人皇帝』ニケフォロス1世
<幕間10・ビザンツ人の経済活動>
<幕間11・ビザンツ人の家門名>
第10話 聖像破壊運動の復活と終焉
<幕間12・ビザンツにおける学問の復興>
<第3部 マケドニア王朝とビザンツ人の盛夏>
第11話 マケドニア王朝の成立(バシレイオス1世とレオーン6世)
<幕間13・北イタリアとシチリア島の失陥>
<幕間14・ビザンツ帝国の法体系>
第12話 コンスンタンティノス7世とロマノス1世
<幕間15・ビザンツ帝国の帝位継承>
第13話 軍人皇帝たちの時代
<幕間16・文人皇帝と軍人皇帝>
<幕間17・正教の聖地アトス山>
第14話 バシレイオス2世の栄光
<幕間18・ビザンツ帝国の軍事貴族>
第15話 『11世紀の危機』前半・ゾエの時代
<幕間19・外国人たちを驚嘆させたコンスタンティノポリスの光景>
<幕間20・ビザンツ帝国の宦官>
<幕間21・ビザンツ人の教育水準と教育内容>
第16話 『11世紀の危機』後半・プセルロスの時代
<幕間22・イタリアのノルマン王朝とセルジューク・トルコ>
<幕間23・いわゆる『11世紀の危機』における通貨品位の低下>
<第4部 ビザンツ人の苦闘>
第17話 『陰謀に塗れた帝国再建者』アレクシオス1世
<幕間24・ヴェネツィア人とヴェネツィア共和国>
第18話 『知られざる名君』ヨハネス2世
第19話 『世界帝国を目指した者』マヌエル1世
<幕間25・マジャル(ハンガリー)王国の概要>
第20話 転落する帝国
<幕間26・数奇な運命を生きたフランス王女アニェス>
<幕間27・サラディンとアイユーブ朝>
第21話 第4回十字軍とコンスタンティノポリス劫略
<幕間28・ローマ教皇インノケンティウス3世>
第22話 『新しいコンスタンティノス』を目指して
第23話 『最も狡猾なギリシア人』ミカエル8世
<第5部 ビザンツ人の落日>
第24話 『皇帝に向かなかった文人』アンドロニコス2世
<幕間29・パレオロゴス朝ルネッサンス>
第25話 ビザンツ帝国の内紛と凋落
第26話 『ビザンツ最後の文人皇帝』マヌエル2世
<幕間30・異端の哲学者プレトン>
第27話 ヨハネス8世と再度の教会合同
<幕間31・オスマン帝国の皇妃マーラ>
第28話 コンスタンティノス11世とコンスタンティノポリス陥落
第29話 ビザンツ人の最期
<幕間32・ビザンツ人はなぜ蘇らなかったのか?>